手掌多汗症の症状と重症度
手のひら(手掌)や足のうら(足底)、場合によってはわきの下(腋窩)、顔面などに季節に関係なく多量の汗をかきます。そのうち、手のひらの汗に困る方が多く、生活全般に支障が出てきています。手のひらの汗の量は、多い方では手洗い直後のように汗がしたたり落ちる方もいらしゃいます。
下記のような症状が代表的症状です。
- テスト用紙や書類などが汗でぐちゃぐちゃになる
- お釣りをもらうときに手のひらの汗が気になってしまう
- 握手をするのが苦手である(避けることが多い)
- 常にハンカチ(タオル)を何枚か持ち歩いている
- 電車などの吊革や握り棒につかまらない(濡れてしまうから)
どのくらいひどいかは重症度として判断します。
元NTT関東病院ペインクリニック科部長、塩谷医師が作成した重症度の分類が有名です。数字が多いほど重症となります。
- Ⅰ度:手のひらが汗で湿る程度
- Ⅱ度:手のひらに汗の水玉ができるが、垂れるほどではないもの
- Ⅲ度:手のひらから汗が垂れることがある
内視鏡手術などの治療が必要となる目安はⅡ度、Ⅲ度の場合です。手術の適応(手術を受けてメリットがあるような方)については、医師の診察を必ず受けてください。