Raczカテーテル
Raczカテーテルはレントゲンを見ながら針を刺し、硬膜外腔の癒着があると思われる部位までカテーテル(管)をすすめて、そこから薬剤などを注入して硬膜外腔の癒着を剥離する方法です。痛みの場所により、針を刺入する部分は異なりますが、カテーテルをすすめる場所は事前の検査で硬膜外腔の癒着があると思われる神経の近くです。硬膜外腔の癒着があるかどうかに関しては、仙骨硬膜外造影(仙ペリ)を行うことではっきりします。腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、腰の手術を行った方などに効果がある場合があります。
以前は、エピドラスコピーという内視鏡を用いて硬膜外腔の癒着を剥離する先進医療の方法で行っていましたが、2018年4月からは内視鏡を用いないRaczカテーテルという方法が保険適応になり、当院では主にRaczカテーテルを用いています。
Raczカテーテルの方法には3日間カテーテルを留置する方法(入院期間2~3泊程度)と当日にカテーテルを抜去する方法(1泊)があります。症状などによっても使い分けていますので、主治医と相談の上、どちらの方法を選択するかが決まります。