腋窩多汗症とは


腋窩多汗症とは、特にわきの下に多量の汗をかく病気です.よく『わきが(腋臭症)』と混同されますが、別の病気です。『わきが』は、わきの下の汗のうち油分の汗を出すアポクリン腺という部分からの汗が多い人を言います.そのため特有のにおいがあるのが特徴です.『腋窩多汗症』はエクリン腺という水のような汗を出す部分からの汗が多い人のことを言います.エクリン腺は全身に分布していますが、アポクリン腺は通常腋窩や陰部などにだけあります.わきの下の汗が多いとみなさんは『わきが』と思われますが、あまりにおいがなく、水のような汗の場合は『腋窩多汗症』である場合が多いです.ワイシャツやTシャツがわきの下だけ濡れるというのは、『腋窩多汗症』です.もちろん汗は多量ですと皮膚常在菌によって多少のにおいを発します(いわゆる汗くさい状態)が、ツンとした臭いでないのが『腋窩多汗症』の特徴です.